プロローグ あらすじ
いつも通っている音楽教室でボーカル募集の貼り紙を見た花梨は、楽器店in the timeを訪ねる。
横柄だが仕事は真面目にこなす店員の和仁に案内されてスタジオに行くと、次々にメンバーが現れた。
同じ平安高校でギター担当のイサト。
違う高校でトランペット担当の彰紋。
フルートとソプラノサックスを担当し、編曲も任せられている泉水。
アルトサックスを担当し、代表も務める幸鷹。
花梨と同じ音楽教室に通うキーボード担当の泰継。
何か花梨に見覚えがあるらしいベース担当の勝真。
パーカッション担当で、花梨のバイト先の店長でもある翡翠。
歌のない音楽ばかりを聞いているドラムス担当の頼忠。
彼らは、ジャズとフュージョンを中心に演奏するコピーバンドspace‐timeだった。
彼らの優しさに触れ、練習を目にした花梨は、一員になりたいという気持ちを強くするが、彼らは花梨の歌を聞いてから正式にボーカルにしたいと言った。
カラオケボックスで歌を披露する花梨。
その歌声と花梨が纏う雰囲気は、メンバーの心をつかむのに十分だった。
彼らは即合格を出し、そのまま始まった歓迎会はリクエスト合戦となる。
花梨はどれもソツなく歌いこなし、メンバーは大満足で花梨に奢った。
帰り際、次回の練習は花梨の歌えるような曲目を増やすためミーティングにする事が決まる。
ドラムを運ぶため車で来ている頼忠に家まで送ってもらった花梨は、space‐timeが以前はジャズバンドだったことや、ボーカル募集に至った経緯などを聞くのだった。