ピロートーク
「そろそろ帰らなきゃ・・・」
「・・・まだ大丈夫でしょう?」
「あんっ・・・もう離して・・・シャワー浴びたいの・・・」
「だったら、俺も一緒に。」
「ダメだよ。譲くん、そう言って真面目にシャワー浴びててくれたことないもん。」
「心外だな。俺はいつでも真面目ですよ。」
「ヘンな方向にね。」
「よく分かってるじゃないですか。」
「うん。だから離して。」
「嫌です。どうせ家に帰ったらすぐ風呂に入るんでしょう?」
「そうだけど・・・ちゃんと綺麗にしてから服を着たいもの。」
「綺麗に拭いたはずですけど?」
「でも・・・」
「どこか足りなかったですか?」
「やぁっ!見ないでいいから!」
「けれど、綺麗にしないと。」
「譲くんの『綺麗にする』は、かえって大変なことになるからダメ!」
「大変なことって、どんなことですか・・・?」
「う・・・バカぁ!分かっててそういう事を・・・ひゃ、何するの?」
「先輩がそういう可愛い反応をするから、いけないんですよ。」
「や・・・くすぐっ・・・あ・・・離して・・・」
「もう少しだけ。」
「ダメだってばっ・・・」
「ん・・・あと十分・・・五分でいいから・・・」
「な・・・私はそんな甘えた言い方しないよ?!」
「フ・・・」
「なにその笑い方は?!頭に来る〜!」
「痛っ・・・まったく・・・」
「あ・・・?!」
「・・・ただでさえ狭いベッドなんですから・・・暴れたら危ないですよ・・・」
「やあ〜!ひぁんっ・・・ダメダメ〜〜!あんっ・・・」
「・・・大人しくしてください・・・」
「はぁ・・・んっ・・・終電が・・・」
「・・・時計なんか見ないで、俺を見て・・・」
「んぅ・・・ふ・・・・・・・・・ぷはっ!もうっ!外泊続きでパパに怒られるのは私なんだからね?!」
「う・・・」
「はい!ここにあるエッチな手をどけて!」
「・・・・・・」
「んもうっ、またシャワー浴びられなかった・・・あれ、パンティーどこ?」
「・・・・・・」
「いじけたフリしてないで、譲くんも探して!」
「・・・ここです。」
「ちょっと、なんでそんな所にあるの?!」
「脱がせた時の勢いで・・・こう、放物線を描いている途中で引っ掛かって・・・」
「分かったから早くちょうだい!もういい加減、服が飛び散るような脱がせ方やめてよ〜!」
「・・・俺だって、先輩の服が皺になるのはいけないって分かってるんですけど・・・久しぶりだと我慢できなくて・・・」
「あのね、久しぶりっていうのは一週間ぐらい会えなかった時に言うの!ああっ、髪を梳かしてる時間がない〜!」
「・・・・・・」
「譲くん!お願い!背中のジッパー・・・何やってるの?」
「・・・情熱がズボンに収まりきらなくて・・・」
「バカ言ってないでジッパー上げて!裸で居ればいいじゃない?!」
「もう遅いですから、先輩の家まで送っていきます。」
「え?!そうしたら譲くんが帰れなくなるよ?」
「明日は2限からなんで、実家に泊まります。」
「ふうん?えっと、携帯、時計・・・」
「先輩は?」
「ん?」
「明日は?」
「いつもどおりだよ。だから早く帰りたかったのに。」
「だったら、その時間に迎えに行きますよ。」
「でも、2限からなんでしょ?」
「明日の夜はバイトでしょう?朝だけでも会いたいですから。」
「う、うん・・・ありがと・・・」
「仕度はいいですか?」
「あ、うん、もう出られるよ。」
「じゃあ、一分だけ、俺に下さい。」
「え?・・・ん・・・」
「・・・・・・」
「・・・んむ・・・」
「・・・・・・」
「・・・ふ・・・」
「・・・・・・」
「・・・ん・・・」
「・・・・・・」
「・・・んんっ・・・」
「・・・・・・」
「・・・んー!・・・」
「・・・・・・」
「・・・んんーー!・・・」
「・・・・・・」
「・・・っはっ・・・とっふにいっふんすりてる!」
「舌が回ってませんよ。」
「う〜〜っ!」
「あっ、待ってください。」
「知らない!先に行くからね!」
「俺もすぐ行きますから。あ、先輩っ?夜道を走ったら転びますよ!先輩っ!先輩〜〜!」